学力体力日本一の福井式子育てが他県と違うポイント4つ-太田あや著「ネコの目で見守る子育て」を読んで-


私が生まれ育った福井県の小中学生は、学力でも体力でも日本一ということです。特に特別な子育てをしている雰囲気はないのですが、太田あや著「ネコの目で見守る子育て(小学館 2009/11)を読んで、他県と違うポイントが分かりました。それらは我が家でもピッタリあてはまります。

ネコの目で見守る子育て―学力・体力テスト日本一!福井県の教育のヒミツ (単行本)
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2009年の県別ランキングは以下の通りだったそうです。

全国学力テスト:小学6年生2位、中学3年生1位
全国体力テスト:小学5年生1位、中学2年生2位(いずれも男女ともに)

このヒミツは福井式子育てにある、として様々な調査をしているのが本書の内容です。以下、私も共感するポイント4つ。

1.勉強は宿題中心、通塾・通信教材受講なし

勉強は学校中心で、放課後も学校から与えられた宿題のみです。我が家でも学校から帰るやいなや宿題を30分から1時間やって、それから遊びに行く。私の子供の頃もそうでした。都会やドラマなどで塾に通う子供たちを見かけますが不思議でした。

塾に通ったり通わせたりしたことがないので想像でしか言えませんが、学校と塾の2つのスケジュールがあるのは、仕事でプロジェクトを2本同時に遂行しているようなものではないでしょうか?だとしたら混乱するし、どちらかが疎かになる。学校中心で宿題をしっかりやるというのは理にかなっている気がします。

本書で新たに知ったことは、先生たちは学校内外に横のつながりを持ち、授業で使える教材を県が準備しているネット上のWikiサイトに蓄え活用しているということ。2009年6月に開設して既に800件もの教材が揃っているそうです。ログインしないともちろん使えませんが、トップページだけは見ることが出来るのでリンクしておきます。
■教材研究支援システム – 教材研究支援システム トップページ

そうやって先生方が頑張っていることを親たちは十分知っているので、先生たちを信頼して尊敬して子供を預けています。先生から与えられた宿題をやっていない時は目一杯叱りつけます。それが福井のスタイルです。

2.運動は休み時間とスポーツ少年団

学校の休み時間に大休みと昼休みという長めの休み時間があり、大休みは全員でグランドを走りました。ただただひたすらランニング。雨だったら中で縄跳び。私の子供時代もそうでしたが、今でもこれが続いていると子供達に聞いて嬉しかったです。私の場合、小学校は放送部だったので、音楽かける役ということでサボッてましたがw

宿題が終わったらスポーツ少年団。野球とかサッカーとかバスケのスポ少に入っている子供が多いです。私の子供達はスポ少ではなくて、娘はバレエダンス、息子はサッカークラブ。先日から息子はさらに平成30年福井国体に向けての運動強化クラブみたいなのに行き始めました。いずれも親からやらせているわけではなく、子供達が行きたいと志願してきたので、「やりたいならやればいい、ただし、一度始めたら絶対途中で投げ出すな。投げ出したら次は好きなことはやらせない。」というルールで続けています。もちろん途中でうまく上達しなくて、やめたいと泣き言を言ってきたこともあります。そんな時でも「あ、そう。じゃ、やめれば」という優しい言葉をかけてやります。

3.宿題をする場所はリビング

これはもはや常識だと思っていましたが、違ったんですね。福井の住宅面積はかなり広く、子供部屋を一人一部屋与えている家も多い。そんな住宅事情でも宿題はリビングで、母親やおじいちゃん、おばあちゃんの顔が見えるところでするのです。なぜって考えたこともなかったので、私の自宅でも、リビング畳座敷に勉強用の3mくらいのカウンターを作ってあります。ほとんどの時間をそれぞれ別のことをしていてもリビングで家族で過ごしています。自分の部屋は寝る時だけくらい。

そうやってリビングで宿題をすると、どんな勉強を今やっているか、字は丁寧に書くのか、姿勢はどうか、など、直接的に勉強指導をしなくとも、分かる事が一杯あります。そうやって会話が絶えない家庭になるんですね。この点を著者は「ネコのように見守る距離感」と例えています。

福井っ子の宿題ははリビングが普通
↑我が家もリビングで宿題しています。春休みは宿題がないけど、「自学」という1年間の復習を自主的に課題設定してやっています。

4.先生と生徒の交換日記「生活ノート」

これは私の中学時代にはなかったので驚いた。周りの若手に確認したところ、2000年あたりから始まっている制度のようです。いわば日報をノートにそれぞれが書き込み、帰る前に先生に提出。朝には先生からコメント付きで返してもらう交換日記。これ、先生大変ですね。しかし、本書によると、この生活ノートのおかげで、誰にも相談出来ないことを書き込んで先生と悩み共有出来たというエピソードが紹介されていました。確かにそういう効果は見込めると思いますが、継続するのは相当な根気が必要ですね。すごいです。

まとめ

自分が常識と思っていることは、外では非常識ということが多いので、こうやって本を読んだり、旅に出たり、人と交流することの大切さを改めて実感。本書は福井式の教育方法とインタビューが多くあって、先生や親御さんには参考になると思います。ただ、帯の「塾なしで東大合格」という釣り的タイトルは微妙ですかね。。。

ネコの目で見守る子育て―学力・体力テスト日本一!福井県の教育のヒミツ (単行本)
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P.S.
かわいい生活雑貨のfrancfranc。社長の高島郁夫さんも福井県鯖江市のご出身だということをこの本で初めて知ったよ。どんだけすごいんだ鯖江市!

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