門松切り口の違いを探る

2008年マイ目標にて、今年は門松作りにチャレンジすることとした。自分で作るという意識で、正月にみかけた門松を片っ端から写真に収めていたのだが、最近写真を眺めていてあることに気がついた。

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(福井県福井市の門松)  

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(東京都千代田区の門松)

何か違いにお気付きだろうか。
そう、切り口に節目があるのが福井の門松、ないのが東京の門松だ。この違いは何だろうと思い、ネットをあれこれ調べてみた。すると、以下の2種類があるということが分かった。

1.平ら切り(寸胴)
平安時代に唐から伝わった門松は最初は松だけだったが、室町時代に松竹梅のめでたい3つを一緒に飾るようになった。この時は平ら切りの寸胴と呼ばれるタイプだった。

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(和歌山県の門松)

2.斜め切り(削ぎ/ソギ)
発祥は徳川家康とのこと。ある年の大晦日に武田家から松平家(後の徳川家)へ次の一句が送られた。
 「松枯れて 竹類なき 明日かな」
これを見て松平から武田に返句が送られる。
 「松枯れで 武田首なき 明日かな」
松平家では、こう詠みながら門松の竹の上部を斜めに削ぎ落としたとのこと。この時を境に、松平家の門松の竹の頭は「斜め切り」となり、徳川家康が江戸開幕後、関東ではこの型の門松が定着したとのことだ。何ともぶっそうな話だ。

ネットを眺めていると、現在はほとんどの門松が「ソギ」タイプのようだ。だが、切り口に節目のあるなしについては情報がない。節目のあるものは、節目が笑ったクチのように見えるので「笑い口」というそうだ。

節目がある方が私は好きだ。年の節目を表した上に、「笑う門には福来たる」ということで、節目を笑い口に見立てる。洒落が効いていて素敵ではないか。今年作る時は、切り口が黄金比になるようにし、さらに真ん中に笑い口の節目が出るよう、美しい門松を作ろうと思う。

各地の門松を研究してみると、どうやら関東と関西で切り口の違いがあると思われる。

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(神奈川県の門松)

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(山口県の門松)

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(福岡県の門松)

 
P.S.
地域別の門松切り口アンケートをしようと思って、無料アンケートサイトをあれこれ調べたのだが、いま一つ良いものがない。
1.ブログパーツは豊富にあるけれど、1問1答タイプしかない。
2.efreeレンタルアンケートで作ってはみたものの、地域と切り口のクロス集計ができない。
3.一番理想は、Wiiの投票チャンネルのように、日本地図に色づけで結果が見れるものだが、もちろんそんな秀逸なViewでの無料アンケートはない。

ということで、どなたか良いアンケートサイトあれば教えてください。

コメント

  1. 永田隆蔵 より:

    京都の造園業者です。毎年約800対の門松を作ってます。新聞の取材やテレビのニュースの取材の申し込みがたくさん来ますが、忙しい最中のため殆どお断りしてます。
    切り口の事ですが、諸先輩から教えられたのは、切り口に節を残し、正面から見ると 笑い顔に見えます、6本の竹をよく見るとそれぞれ違った顔(口元)に見えて来ます。ご参考になればと思って 書き込みしました。

  2. 西川孝盛 より:

    永田さん、コメントありがとうございます。プロフェッショナルな方からコメント頂けるなんて光栄です。なるほど「笑」なのですね。洒落が効いてますね。勉強になりました。そろそろ正月に向けて研究再開します。門松作り頑張ってください!

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