たまには過去の名作を読むのも、本質思考のためになる。今回は19世紀ロシアの大作家トルストイの晩年の作品「人生論」を読んだ。
難解な論文だが、なるべく解りやすく要約すると以下の通り。
1.人は他人の幸せを願うことでしか、自分も幸せになれない。
2.そのような犠牲的にも見える愛情は、人間にのみ与えられている理性によるものだ。
3.幸せを願う相手を選り好みしてはならない。なぜならAをより深く愛することは、Bを傷つけることになるからだ。
4.このことは、実は皆が既に知っていることだ。美徳でも偉業でもなく、人間の生命には不可避な条件なのである。
5.しかし、残念なことに、多くの人間は、自分だけの幸せを願う。自分だけを愛して欲しいと他人に望む。その結果、快楽を求め、死を恐れ、自分の幸せを妨害する他人と闘いあう。
6.理性ある愛と、動物的エゴの間で誰もが苦しむ。
理解はできるが、果たして私は行動出来ているのだろうか。
「自分を愛するように、隣人を愛せよ」(マタイによる福音書第22章37~39節)とイエスは言ったそうだ。
ネットで沢山の隣人と瞬時に繋がってしまう現代こそ、真の愛を持って行動したいと誓う。
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