あなたの加湿器、お掃除してますか?キャズム会議でお預かりしたプラマイゼロ社の「加湿器Ver3.0」をレビュー中。木枯らし吹くこの季節、ちょっと油断するとお肌がカサカサ、喉がイガイガ。といっても、私の住む福井ではしっとりジメジメです。加湿器を使おうものなら、窓には結露、洗濯物は乾かず、カミサンに叱られてしまいます。掃除どころかじっくり使えない。。。
ということで、横浜に住む弟夫婦に使ってみてもらった感想を寄稿してもらいました。関東では冬の季節、加湿器があると生活もお肌も潤いますからね。では早速。
1.これまで使っていた加湿器、カルキ掃除に失敗
福井県民が会社よりの名により大阪に赴任(現在は横浜)になり、めでたく結婚して引っ越した2003年。同郷出身の嫁のお肌には大阪の冬の乾燥は耐えられなかったらしく、2005年、加湿器購入を決断。福井ではほとんど考慮した事の無い“加湿”というジャンルの機械。買うにも選定基準が分からない。当時はパナソニック・SHARPなど各社数機種ずつぐらいだった。また、結構サイズが大きいものも多く、なんか大げさな感じ。
そこで、三菱重工のビーバー加湿器 SHE35BD-Sを購入。
ポイントは、「コンパクトさ」と「アロマ付」でした。
さて、1シーズン使い終わり、春篭りのため清掃していると、ものすごい量のカルキの堆積を見てしまう・・・ある程度は覚悟していたが、これほどとは・・・
SHE35BDの蒸気発生部は、下部タンクより突起したヒータの周りにフェルトを巻きつけ、毛管現象でヒーター周辺に水を供給して蒸気を発生するタイプ。カルキは、ヒーター上部(ここが最も溜まる)と、フェルト部に堆積する。1シーズン使い、なにもメンテナンスをしないとまさに“牡蠣”のごとく積層してしまう。
さっそく、取説どおりに“クエン酸を使って・・・”除去しようとするのだが、こんだけ堆積すると取れるわけがない!ということでスクレーパーでむしり取ることに・・・となんとヒーターの表面の保護のためについている耐熱ゴム膜が剥離!
ま、錆びるだけだしと思って、2シーズン目に突入。シーズンオフにヒーター部を見るとさらにひどい状態に。
まあ、使えないわけではないのでこのまま使い続けていましたが、そろそろ買い替えたいと考えていました。
2.加湿器Ver3.0はメンテナンスが楽チンに驚き
我が家のホームシアターシステムの中央に鎮座しても全く違和感のない、デザイン性と“アラジンの魔法の壷”から出る“ドロン煙”にも似た蒸気の発散はステキです。
で、さっそくメンテナンスしました。
タンク3回フル稼働させた後の、蒸発皿状態です。
カルキが溜まってきています。プラスマイナス加湿器Ver.3の蒸発器は凹型で、表面がテフロン加工をしてあるため、蒸着しにくく、ふき取りやすいようです。また、蒸発器の中にあるフローティングフィルタが適時、対流により動いてカルキを捕まえてくれる。よって、カルキが溜まりにくく、メンテナンスが容易というのがファーストインプレッションです。
その後10回ほどタンク給水→稼動を繰り返し、初めての“クエン酸洗浄”を実施。上部タンクを取り付けた状態より、外した状態で、下部タンク内の残り水のみとし、クエン酸濃度を上げて、浸透圧を上げた。清掃中には横に500ccのペットボトルを置いておく。
上部タンクをよけて、下部タンクの残り水で、蒸発させて、1回目の給水サインでペットボトルの水を下部タンクに直接投入し、満水にする。再度蒸発させて給水サインがなったら取説に推奨されている、ちょうど1時間ぐらい。ここで、ティッシュでふき取り清掃すればキレイキレイになります。あわせてフローティングフィルタを水洗い。これでOK。清掃後の写真です。
キレイキレイになりました。
3.お掃除カウンターがあるといいかも
そこで・・・アイデアをひとつ。給水サインが出て、上部タンクに給水をする回数をカウントしておいて、たとえば10回目にはクエン酸清掃する。そうすれば簡単に性能を継続的に管理できると思う。今の私のアイデアは簡単ですけど“付箋に「正」をつけていくこと”
なんとも原始的ですが、同様の機能は簡単に付与できるはず。バージョンアップの際には是非プラマイゼロ社さん、ご検討ください。
4.アフターサービスを高度にする「MOTTAINAI精神」
この縮小傾向なご時世、製品のライフサイクルコストを最低限にするためにも英知を結集すべき。「安価・大量消費(放棄)」時代からの転換は、製品コンセプトに付与すべき必須項目だと思う。機構としてはすごく単純でいい。だけど、製品は工場からユーザーに渡るまでがライフではない。
私は製品のアフターサービスのプランニングを仕事としている身として、常に意識している事がある。
製品において、人間の時間軸に例えると
- 起案からデザイン、製品化認可までは、「受精・妊娠・出産」
- 市場予想に基づく生産計画や、工場での生産は「教育~成人」
- 店頭に並び、営業活動によりお客様の手に渡るまでが「成人~結婚」
- ユーザーが使用し、廃棄し、中古品としてリユースされたり、排資源としてリサイクルされたり・・・「結婚~最期」
このうち、「結婚」の後の製品の一生を見守り、より有意義にするのが“製品に対するアフターサービス”の視点だと考える。
今までの日本のものづくりは、製品のライフサイクルにおいて“~結婚までに重点が置かれ”“よりステキに・より効率よく製造でき・より性能の高い”に尽力してきたと思う。
しかし、これからは結婚してから、最期を迎えるまでの営みを“よりステキに・より安定して”製品を使えることに智慧を絞り、製品に付加してくべきだと思う。
大丈夫。日本人は世界で一番厳しく、そして“MOTTAINAI”精神を持っているのだから。
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以上、弟夫婦による寄稿でした。
メンテナンスが楽チンかどうかは、使ってみないと分からないことですね。デザインの良さや機能の豊富さだけではなく、メンテナンスが楽かどうか。毎日使う製品だからこそ、重要視すべき要素です。
写真つきテキストまで書いてくれたまるおさん、どうもありがとう。
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