自宅のリビングにもサラウンド、ハイビジョン時代の美しい映像に疲れないサウンドを楽しんで欲しい、そんなコンセプトのNIRO Q:をモニター中です。今回こそはサウンドの評価をと思っておりましたが、どうやらサラウンドに関する言葉、単語の意味が不明で、カミサン抵抗力が増していることが分かりました。少しその辺を解説。
サラウンドで音を楽しむには以下の3つのステップです。
1.サラウンド対応のソフトを選ぶ
2.入力機器の設定をサラウンドにする
3.アンプ側の設定をサラウンドにする
1.サラウンド対応のソフトを選ぶ
映像のフォーマットに複数あるのはご存じの方も多いと思います。mpeg1やWMV、YoutubeなんかのFLVがフォーマット名です。これらは視聴する時はほぼ意識する必要がありません。再生側のパソコンで勝手に必要なプレイヤー(正確にはデコーダーですね)を選択してくれるからです。
音にも同じように複数のフォーマットがあります。ソフトの種類によってこんな風に表示されています。
(1)DVDビデオ
パッケージの裏で分かります。
このソフトの場合はドルビーデジタル5.1chサラウンド、ドルビーデジタル2chステレオ、DTS5.1chサラウンドの3種類が入っていて、お手持ちの装置に合わせて選べるのですね。何も書いてなかったら単なるステレオだと思えば良いでしょう。
(2)Wiiソフト
パッケージの裏で分かります。
このソフトの場合は、ドルビープロロジック2が入っているようです。手持ちのWiiソフトを調べてみたら、9本はドルビープロロジック2に対応、4本は非対応(つまりステレオ)ということでした。人気のWiiFitは対応していません。
(3)地デジ、BSデジ、などの放送
番組情報ボタンを押して確認出来ます。
2.入力機器の設定をサラウンドにする
せっかくサラウンド対応のアンプがあっても、その入力装置(DVDプレイヤー、Wiiなど)がサラウンド音声信号を出力しないとサラウンドで聴こえません。ここがよく勘違いされるようです。お手持ちの入力機器の設定を調べて設定しましょう。
(1)DVDプレイヤー
私のバッファローLinkTheaterだとこんな感じ。
ステレオか5.1chサラウンドかを選べます。
3.アンプ側の設定をサラウンドにする
入力機器のつながっているソースにアンプ側を切替えればサラウンドで聴けます。サラウンドで再生するかステレオで再生するかはQ:のアンプ側が勝手に信号を判断して切り替えてくれます。
4.フォーマット用語を知る
さて、音源のフォーマット用語、ドルビーとか、dtsとか出てきましたが、一体何のことでしょうか。これを知ることでソフトの実力を最大限活用してサウンドを楽しむことが出来ます。このサイトが分かりやすいと思います。
(1)ドルビー
昔から映画館で磨かれてきた老舗ドルビー社のフォーマット。出回っているものには2種類あって接続方式が全く違うものなので注意。
- ドルビープロロジック2(DOLBY PROLOGIC II)
ステレオ接続(赤と白のRCAケーブル)で接続し、サラウンド5.0chを再現する方式。Wiiのサラウンドはこの方式です。低音の0.1ch部分は5.0chから取り出すのだと思います。 - ドルビーデジタル
光接続(光デジタルまたはCOAXIAL)で接続し、サラウンド5.1chを再現する方式。
(2)dts
ここ10年ほどでシェアを拡大したdts社のフォーマット。光ファイバーで接続して、5.1chのそれぞれの音声が完全独立して記録、ビットレートも高く、ドルビーデジタルより高音質。
ということで、ソフトに両方記録されている場合は、dtsを選んだ方が高音質ということです。DVDビデオならソフトのメニュー画面のサウンド設定で選べるはずです。
難しいことは抜きにして、dts > ドルビーデジタル > ドルビープロロジック 2の順で高音質であることだけ覚えておいてください。
それにしても、ホームシアターを楽しむために、こんなに新しい用語や設定を覚えないといけないのがウンザリしてしまいますよね。Q:を使ってみて次の工夫をして欲しいと思いました。
- マニュアルの工夫
例えば「ゲーム機の音を出したい(P.13)」ですが、皆がつかうであろうPS3やPS2やWii毎に説明しても良いと思う。汎用的に書き過ぎていて素人には分からない。 - ディスプレイの工夫
フォーマット表示が小さいのですよ。2m離れると視認出来ない。ONKYOアンプだとこんな風に、入力ソースとフォーマットが一度に確認できる。
筐体が小さいのもウリなQ:ですので仕方ありませんが、せめてリモコンで表示切り替えが出来るとよいのですが。。。(2008/11/10追記)リモコンの入力ソースをもう一度押すとフォーマットが表示されるようです。マニュアルP.19を見逃してました。訂正してお詫びします。
さて、焦らしてしまってすみませんが、次回こそはサウンドの評価をしたいと思いますよ☆?
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