世界平和のコスト≒10万円/人!?

NHKの特集でスペースシャトルに搭乗した宇宙飛行士のドキュメンタリーがあった。これまで119回の打ち上げで延べ800人以上の人間を宇宙(そら)に運んだそうだ。
印象的だったのは、アメリカ人はもちろん、日本人やイスラエル人など、様々な民族がシャトルから地球を眺め、口々に「地球は美しい」とか「大切にしなければ」と言っていたことだ。

The_Earth_seen_from_Apollo_17
(出典:NASA/NSSDC)

客観的に自分を見つめて反省して対策することが、ヒトにとって成長を促進させる。同じように、自分たちが暮らす地球を宇宙から眺めることで、反省し、対策し、人類の未来があるのだろう。そんなことを何となく思った。

本日時点の世界人口は66.6億人。全人類を宇宙に上げ、地球を見つめてもらう機会があったら、きっと何かが変わると思う。そう信じたい。国産の月周回衛星かぐやがハイビジョン映像で地球の姿を届けてくれ、かなり感動した。
■月からの地球の出(提供:JAXA/NHK)

いくらハイビジョンとはいえ、パネルドットの粒度と光の粒度はケタ違いだ(光子の大きさは大体10の-35乗分の1メートルだそうだ)。みんなが自分の目で地球から反射される光を見ることで、何かが変わると思う。そうなったら、CO2排出権売買で直近の問題だけ解決しようとする先進国首脳たち(※)も、何か気付いてくれるだろうか。
※CO2削減問題は別途エントリー予定。今のところ下記ページが私の考えに近い。
■温暖化は防止できる?-nikkei BPnet

では、全人類を宇宙に上げるコストはいくらか?単純な掛算をしてみた。
コスト=人口×1人あたりコスト×(1-団体割引率)
人口=66.6億人
1人あたりコスト=102,000ドル(出典:JTB)
団体割引率=20%(適当ですが66億人ですから)
米ドル相場=103.15円(2008/3/7時点)
コスト≒538兆ドル≒55京552兆円

あまりに大きすぎて感覚が分からないので、全人類が全収入を何年貯金すればよいのか、2008年推計の全世界GDPで割ってみた。
貯金期間=コスト÷GDP
GDP≒57兆ドル(出典:wikipedia)
貯金期間≒9.4年間

・・・! これではあまりに切ないので、無理矢理にムーアの法則(半導体の集積度は2年で倍増する)をあてはめて2年ごとにコストが半減するとし、20年後に全人類を宇宙に上げるためのコストを計算しなおす。ただし、人口もGDPも為替も変動しないという前提。
1人あたりコスト=102,000ドル÷2の(20年÷2年)乗≒99ドル
コスト≒525億ドル≒54兆円
貯金期間≒0.09年間≒3日間

・・・!! 全人類が3日間分の収入を全額貯金すれば世界平和が訪れる!!!。・・・、乱暴すぎる計算でした。まぁ20年後のコストが1,000分の1はあり得ないとしても、100分の1の1,000ドル≒10万円はあり得るかも。だとしたら1ヶ月分の貯金である。12ヶ月×20年は240ヶ月なので、毎月収入の240分の1、毎月収入24万円なら1,000円ずつ20年間積み立てれば良い。これなら希望が持てる。
ということで、結論。

全人類が毎月収入の240分の1ずつ
20年間積み立てると、
全人類が宇宙に行ける。
すると、かけがえのない地球に気づき、
世界平和が訪れる。
(何の保証もないので責任は負いかねます)

ところで、機動戦士ガンダムの世界でもジオン・ズム・ダイクンが全人類を宇宙に上げるという思想(ジオニズム)を抱き、一度宇宙に疎開して地球を保全し復元しようという宇宙移民計画があった。しかし、やはり戦争になってしまう。もちろん、これはフィクションであるが、リアル世界に生きる我々が全員宇宙に上がったら、世界が平和になることを願う。

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